こんにちは! 歯科衛生士の宗田 香織(むねたかおり)です。
私は、日本こども成育協会認定『こども成育インストラクター』としても活動しています。
こちらでは、歯科衛生士として子育てをされている患者さんのお困り事や、よく相談を受ける内容にお答えしていきますね。
今回は、お子さんを『歯みがき粉』に関するお悩みです。
Q. 歯みがき中、歯みがき粉を舐めて飲み込んでしまいます。
歯みがき粉の味を楽しんでいる感じで、きちんと歯をみがけていないのが気になります。
(2歳男の子 ママ)
A. 息子さんのお気に入りの歯みがき粉があるのですね。
歯みがき嫌いにならない工夫のひとつとして“好きな味やパッケージの歯みがき粉をこどもに選んでもらう”ことをおすすめしています。
ですので、息子さんが好きな歯みがき粉を楽しんでいる様子は歯みがき好きへの第一歩で、とても良いことと思います。
しかし、お母さんとしては歯みがきがきちんと出来ているか心配ですよね。
2才のお子さんですので、前歯がはえ揃い、奥歯もはえてきて歯の本数が多くなってきた頃と思います。
前歯の隙間が狭く、はえてくる途中の奥歯に段差ができたりすることで、食べかすが残りやすくみがきにくい部分が多くなります。
また、お食事も食べられる物も増えてきて、おやつなどで甘いもの飲食の機会も増えているのではないでしょうか。
そういった理由から、歯みがきの時間も少し長く必要になりますね。
最初から歯みがき粉をつけてみがいてしまうと、お子さんが舐めてすぐに歯みがき粉がなくなってしまいます。
そうなると、お子さんとしては「=歯みがき終了」となってしまうため、それ以上みがかせてくれません。
お母さんとしては歯みがき自体がきちんと出来ずに終わってしまいモヤモヤが残るのではないかと思います。
オススメの対処法としては…
◇磨く順番を上の歯から
前歯の表側→奥のほっぺ側→前歯の裏側→奥歯の噛み合わせの面→奥歯の裏側
そして、下の歯も同じようにみがく。
(舌に触れるのを防げるので舐めるタイミングが少なくなる。)
◇歯みがき粉をお母さんの手の甲や小皿などに出して、歯ブラシに少しずつつけながら歯みがきする。
(少しずつつけることで全ての歯に満遍なく歯みがき粉がつけられる。)
◇前歯の隙間はフロス(糸ようじ)、奥歯のでこぼこはワンタフトブラシ(1束の部分用ブラシ)で先に磨き、仕上げに歯みがき粉をつけた歯ブラシでさっとみがく。
(むし歯になりやすい所をしっかりみがき、歯みがき粉の成分を最後に塗るような感じ。)
などの方法を試してみるとよいですね。
宗田 香織(むねた かおり)
東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後、一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーに任命される。
お口から全身の健康 《健口》 を より多くの方にお伝えしたいという思いから、 2019年よりフリーランスで活動中。