こんにちは! 歯科衛生士の宗田 香織(むねたかおり)です。
私は、日本こども成育協会認定『こども成育インストラクター』としても活動しています。
こちらでは、歯科衛生士として子育てをされている患者さんのお困り事や、よく相談を受ける内容にお答えしています。
今回は、4才の男の子のママからこんなご相談をいただきました。
Q.4才の次男の食事の偏りがあり栄養が片寄るのか心配。
いろいろな物をまんべんなく食べさせたいのですが言うことを聞きません。
何か対策はありませんか?
ばっかり食べのお悩みは、歯科でも相談事としてお話しをうけることがよくあります。
ばっかり食べの理由として考えられることは大きく2つ挙げられます。
まず1つ目は、「乳幼児期はいろいろな食べ物の『認識』や『理解』をする食の学びの時期」ということが挙げられます。
大人が日常的に食べる機会がある食材でも、こどもにとっては全てが“初体験”であり、“未知の物(まだ食べ物だと認識出来ていない場合もあり)”なのです。
「ママが美味しそうに食べているけれど…どんな味がするのか?」「どんな食感?」「熱いのか冷たいのか?」「以前食べた物と似ているけれど同じ物なのか?」「前に食べて美味しかった物だと思ったけど、何か違うこの味は嫌い!」
などなど、以前の記憶を呼び起こして、大人が考えもしない事を考えながらその食べ物の認識作業(学び)をしているのです。
そして、“この味は好き” “美味しい”と思う物は安心して食べられるので、そればっかり食べる食の偏りがおこることがあります。
2つ目は、4才くらいのお子さんですと、自分の食べたいものを手で潰さずに掴んで食べられたり、スプーンやフォークといった食具を自分で使って食事が出来るようになってくる年齢かと思います。
だんだんと食事をする事自体の楽しさを体験し、感じる時期とも言えます。
例えば、この時期旬の、プチトマトや枝豆など丸く転がりやすい食べ物をスプーンで上手にすくってお口まで運び、1人でスムーズに食べられたりします。
さらに、それをママや大人に誉められたりすると成功体験として、「嬉しい=美味しい」「もっと誉められたい=もっと食べたい」と、その食材を好んで食べるようになることがあります。
特に、年上の兄弟姉妹のいるお子さんは、お兄ちゃんやお姉ちゃんと無意識に比べられたり、競争心が芽生えたりすることもあります。
誉められた事は、特に記憶に残り自信に繋がります。
「上手に食べているところをママに見て欲しい!」「たくさん誉めて貰える!」と思うことでばっかり食べがおこることもあるのです。
後半につづく。