A. 2~3歳の「イヤイヤ期」は、「自分の考えが言える」ところまで発達が進んだという喜ばしい証です。
〈よしこ先生の子育てあるあるQ&A〉Q. 「イヤイヤ期」がはじまり困っています。
確かにそうなのですが、なんに対しても「イヤイヤ」と言われてしまう状況はなんとかしたい、というのも本音ですね。
そんなときは、「戦略家」となりましょう。
こどもは1歳ぐらいになると、ものごとを理解できるようになっています。
選択肢の中から「選ぶ」ということも、できるようになります。
そこで「イヤイヤ期」対策としてぜひ試してほしいのが、「選択肢を提示すること」なのです。
選択肢は2つ。
どちらもママにとって好都合のものにします。
たとえば、出かけるときにトイレに行かせたい。
けれど、お子さんは遊びを中断したくなくて「イヤ」と言う場合。
「じゃあ、あと5分遊んでからトイレに行く?
それとも、トイレに行ってお菓子を食べてからお出かけする?」
と選択肢を提示するのです。
どちらも、「トイレに行く」という目的は果たせます。
けれど、お子さんはこの2つの選択肢をまったく異なる内容ととらえるのです。
ママに強制されたのではなく、自分で能動的に選んだことは守りやすいもの。
また、日ごろから「自分で選んだことは守ろうね」ということを習慣づけておくとよいでしょう。
〈回答監修者〉沢井 佳子
(一社)日本こども成育協会 理事
認知発達支援と視聴覚教育メディア設計を専門とする。
お茶の水女子大学大学院修了。発達心理学専攻。
幼児教育番組『ひらけ!ポンキッキ』(フジテレビ)の心理学スタッフ、
静岡大学情報学部客員教授等を歴任。チャイルド・ラボ所長。
幼児教育シリーズ『こどもちゃれんじ』(ベネッセ)、
幼児教育番組『しまじろうのわお!』(テレビ東京系列)等を監修。
人工知能学会「コモンセンスと感情研究会」幹事。
日本子ども学会常任理事。